2027年1月に変わる米国の着色料ルール|赤色3号の期限と、日本の食品で確認すること

こんなお悩みはありませんか?
「赤色3号が使えなくなると聞いたけれど、うちの商品は関係ある?」
「日本で売っている商品の着色料は、アメリカでも使えるの?」
アメリカでは、2027年1月に食品の着色料・添加物に関する期限が続けてやってきます。連邦のFDAは赤色3号の使用許可を取り消し、カリフォルニア州は赤色3号を含む4つの物質を使った食品の販売などを禁止します。
この記事では、2027年1月に何が変わるのか、日本の着色料とアメリカの違い、確認しないまま輸出した場合のリスクを解説します。
CHAPTER 012027年1月に何が変わる?
期限は2つあります。連邦(アメリカ全体)のルールと、カリフォルニア州のルールです。カリフォルニア州のほうが2週間早く始まります。
| FDA(連邦) | カリフォルニア州 | |
|---|---|---|
| 期限 | 2027年1月15日 | 2027年1月1日 |
| 対象 | 赤色3号(FD&C Red No. 3) | 赤色3号、臭素化植物油、臭素酸カリウム、プロピルパラベン |
| 内容 | 食品への使用許可の取り消し。メーカーは期限までに配合を変える | これらを含む食品の製造・販売・配送・流通・保有・販売の申し出の禁止 |
| 違反した場合 | 規制に合わない食品として、FDAの措置の対象になるおそれ | 民事制裁金:初回は5,000ドル以下、2回目以降は1回ごとに10,000ドル以下 |
輸入される食品も対象
赤色3号は、日本を含む一部の国では今も使えます。一方、FDAは「アメリカへ輸入される食品はアメリカの要件を満たす必要がある」としています。日本で適法に作った商品でも、アメリカ向けなら対象です。
赤色3号の名前に注意
日本の原材料表示では「着色料(赤3)」「赤色3号」、英語では「FD&C Red No. 3」「Red 3」、海外の資料では「erythrosine(エリスロシン)」と書かれます。名前が違っても同じものです。
CHAPTER 02日本の着色料とアメリカの違い
日本で食品に使える合成着色料は12種類です。FDAの食品向け一覧と並べると、次のようになります(2026年11月時点)。
| 日本の名前 | アメリカでの扱い |
|---|---|
| 赤色3号 | 使用許可の取り消し済み。食品は2027年1月15日が期限 |
| 赤色40号 | FD&C Red No. 40 として一覧にある |
| 黄色4号 | FD&C Yellow No. 5 として一覧にある(番号が違う) |
| 黄色5号 | FD&C Yellow No. 6 として一覧にある(番号が違う) |
| 緑色3号 | FD&C Green No. 3 として一覧にある |
| 青色1号 | FD&C Blue No. 1 として一覧にある |
| 青色2号 | FD&C Blue No. 2 として一覧にある |
| 赤色2号・102号・104号・105号・106号 | FDAの食品向け一覧に載っていない |
一覧にある着色料でも、使ってよい用途や量、表示の決まりがあります。また、下で紹介するように、一覧にある色素もFDAが食品から減らすよう業界に求めています。表は入口の確認で、これだけで「使える」と判断はできません。
天然由来の色素も承認が必要
FDAは、天然由来の色素についても「使う前にFDAの承認が必要」としています。たとえば紅麹(モナスカス)やベニバナの色素は、FDAの食品向け一覧に見当たりません。クチナシの青色素に近いものは2025年に追加されましたが、原料や製法が同じとは限りません。
原材料の中の着色料も対象
自社で着色料を入れていなくても、仕入れた漬物・ソース・トッピング・ミックス粉などに含まれていることがあります。最終商品のラベルに書かれていないこともあるので、原材料の規格書までさかのぼる必要があります。
使える成分かどうかをどう確かめるのかは、こちらの記事で解説しています。
CHAPTER 03ほかに動いている規制
赤色3号のほかにも、着色料や添加物をめぐる動きが続いています。州によって時期も内容も違います。
| どこ | 内容 | 時期 |
|---|---|---|
| FDA | 赤色40号、黄色5号・6号(FD&C)、緑色3号、青色1号・2号を食品から減らすよう業界に要請。法律による禁止ではない | 2026年末までを目標に2025年4月に発表 |
| ウェストバージニア州 | 赤色3号・40号、黄色5号・6号、青色1号・2号、緑色3号、BHA、プロピルパラベンを含む食品を、不良な食品として扱う | 2028年1月1日 |
| テキサス州 | 44の成分を含む食品のラベルに警告文を求める法律。2026年2月に連邦地裁が執行を差し止める仮処分を出した | 2027年1月1日以降に作るラベルが対象(裁判の行方に注意) |
法律で禁止されていなくても、販売先や輸入者から、使わないことや資料の提出を求められる場合もあります。ここで挙げたのは主なもので、すべての州の一覧ではありません。
CHAPTER 04確認しないまま輸出するリスク
| リスク | 起こりうること |
|---|---|
| 輸入時の留め置き・拒否 | 規制に合わない食品と判断されると、受け入れを拒否され、送り返すか廃棄することになる |
| 州法の制裁金 | カリフォルニア州では違反ごとに制裁金の対象になる。販売先が同じ州にあれば、取引先にも影響する |
| 在庫・資材が使えなくなる | 配合を変えると、作り置きの在庫、原材料表示、印刷済みのパッケージが使えなくなることがある |
| 配合変更の時間 | 代わりの色素を探し、色や味、保存中の変化を確かめる必要がある。新しい原材料について成分の確認もやり直しになる |
| 販売の停止 | 販売先から取り扱いを止められたり、ネット販売で出品が止まったりするおそれがある |
いずれも、輸出する側と輸入する側が負うリスクです。「今まで問題なかった」は、期限のあとの根拠になりません。
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CHAPTER 05確認は今の配合・在庫から
期限が迫っているので、次の順で状況を整理するのがおすすめです。
アメリカへ出している商品、これから出す商品を一覧にします。
仕入れた原材料に含まれる着色料・添加物までそろえます。メーカーに確認が必要なこともあります。
カリフォルニア州で売られているか、アメリカ側にどれだけ在庫があるかを、輸入者や販売先に確認します。
使える成分かどうか、配合を変える必要があるかは、用途や量も含めて判断が必要です。
配合を変えると、ラベルの原材料表示も直す必要があります。ラベルで必要なことは、こちらの記事で解説しています。
FAQよくある質問
期限より前に作った商品は売ってもよいですか?
FDAは、期限より前に製造された商品であれば、期限のあとも市場で見かける場合があると説明しています。ただし、カリフォルニア州法の条文には製造日による例外は書かれていません。在庫がある場合は、販売先の州も含めて早めに確認してください。
カリフォルニア州で売らなければ関係ありませんか?
赤色3号については、FDAの期限が全米にかかります。また、輸入者や卸を通すと、どの州で売られるかを輸出側が把握できないこともあります。
表のとおり一覧にある着色料なら、そのまま使えますか?
そうとは限りません。用途や量、表示の決まりがあり、今後の規制や販売先の要望で使いにくくなることもあります。
化粧品も同じ期限ですか?
この記事の期限は、食品と内服薬についてのものです。化粧品の色素には別のルールがあります。
調査をすれば、そのまま販売できますか?
成分の確認は必要なことの1つです。ほかに、英語ラベル、施設登録、出荷ごとの事前通知などが必要です。
SUMMARYまとめ
- ✓FDAの赤色3号の期限は2027年1月15日。アメリカへ輸入される食品も対象
- ✓カリフォルニア州は2027年1月1日から、赤色3号を含む4つの物質を含む食品の製造・販売などを禁止する
- ✓赤色2号・102号・104号・105号・106号は、FDAの食品向け一覧に載っていない
- ✓天然由来の色素も承認が必要で、原材料の中の着色料も確認の対象
- ✓州ごとの規制や販売先の要望も動いているので、今の配合と在庫から確認する
配合の変更やラベルの作り直しには時間がかかります。期限が近い商品は、今のうちに確認を始めましょう。
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