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米国向け食品ラベルは英訳だけでは足りない|必要な表示と不備のリスク

米国向け食品ラベルは英訳だけでは足りない|必要な表示と不備のリスク

こんなお悩みはありませんか?

「日本語のラベルを英語に訳せば、アメリカで売れる?」

「輸入者が作ったラベルで問題ないか、確かめてほしい」

アメリカで売る食品には、英語で決められた項目を、決められた形で表示する必要があります。日本のラベルを英訳するだけでは足りない場面が多く、印刷したあとに分かると作り直しになります。

この記事では、米国向けの食品ラベルに必要な表示と、英訳だけでは足りない理由、不備があった場合のリスクを解説します。

この記事のポイント
  • ✓FDAは、輸入前に食品のラベルを審査・承認しない。ラベルが規則に合っているかは、輸出入する側の責任
  • ✓商品名、内容量、原材料、アレルゲン、栄養成分、事業者名と所在地を、英語で表示する必要がある
  • ✓栄養成分の項目、一食分の量、内容量の単位、アレルゲンの範囲は、日本と違う
  • ✓日本語を残すと、必要な項目を日本語でも表示する決まりがかかる
  • ✓表示の不備は、輸入拒否や回収につながるおそれがある。印刷の前に確認する

CHAPTER 01米国向け食品ラベルに必要な表示

包装された食品のラベルには、主に次の項目が必要です。FDAの規則では、必要な情報は英語で表示することになっています。

項目 内容
商品名(Statement of Identity) その食品が何かを示す名前。正面の主な面に、主な要素の1つとして表示する
内容量(Net Quantity) 正味の量。アメリカの単位(オンスなど)とメートル法で表示する
原材料(Ingredients) 名称や順番に決まりがある
アレルゲン 主要9品目の原料を、決められた方法で表示する
栄養成分(Nutrition Facts) 決められた形式の表。項目と書式、文字の大きさに決まりがある
事業者名と所在地 製造者・包装者・販売者の名前と所在地
原産国 輸入品はアメリカの税関(CBP)の規則で原産国の表示が必要(例:Made in Japan)

このほか、カリフォルニア州で売る場合はProposition 65の警告文が必要になることがあります。また、「低脂肪」「ヘルシー」のような表現や健康に関する表現には、別の決まりがあります。

CHAPTER 02英訳だけでは足りない理由

日本とアメリカでは、表示のルールそのものが違います。訳が正しくても、規則に合っているとは限りません。

違いが出る点 日本のラベルをそのまま訳すと
栄養成分の項目 アメリカの表には、添加糖類(Added Sugars)、トランス脂肪、ビタミンD、カリウムなどが入る。日本の表の英訳では項目が足りない
一食分の量 アメリカの一食分は、人が普段食べたり飲んだりする量を反映したもの。日本の「100gあたり」などとは考え方が違う
内容量の単位 「100g」だけでは足りず、アメリカの単位の表示も必要
原材料の名前 日本の名前を直訳しても、アメリカで通じる一般的な名称になるとは限らない。添加物の名前も確認が必要
アレルゲン アメリカの主要9品目は、牛乳、卵、魚、甲殻類、木の実、落花生、小麦、大豆、ごま。日本の義務表示にない大豆・ごま・魚なども表示が必要
表の形式 Nutrition Facts は形式が決まっている。パッケージの大きさで使える形式も変わる

日本語を残す場合の注意

FDAの規則では、ラベルに外国語の表現があると、必要な情報をその外国語でも表示することになっています。日本語のパッケージに英語のシールを貼るだけの場合は、日本語で書かれた部分との関係も確かめる必要があります。

着色料・添加物が変わるとラベルも変わる

表示の前に、原材料そのものがアメリカで使えるかを確認する必要があります。特に2027年1月は、着色料の期限が続きます。

CHAPTER 03不備があるとどうなる?

FDAは、輸入業者、商品、ラベル、貨物を輸入前に認証したり承認したりはしていません。つまり、通関を通ったからといって、ラベルが合格したわけではありません。あとからの検査や指摘で問題になることもあります。

リスク 起こりうること
輸入拒否・差し押さえ 不正表示の食品と判断されると、輸入を拒否されたり差し押さえられたりするおそれがある
回収(リコール) 特にアレルゲンの表示漏れは健康被害につながる。FDAは主要アレルゲンの表示漏れを、回収などの対象としている
作り直しの費用 印刷済みのラベル・パッケージが使えなくなり、貼り替えや刷り直し、販売の遅れが起こる
取引への影響 販売先や輸入者から修正や資料の提出を求められ、納期に間に合わなくなることがある。ネット販売では出品が止まるおそれもある

いずれも、輸出入する側が負うリスクです。「他社のラベルをまねた」「輸入者が作った」は、規則に合っていることの根拠になりません。

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CHAPTER 04例外があるケース

栄養成分の表示には、小規模事業者向けの免除があります。ただし、従業員数や販売数などの条件があり、届け出が必要な場合もあります。ラベルや広告の表現によっては使えないこともあるので、自社で判断せず確認しましょう。

免除の対象は栄養成分の表示です。商品名、原材料、アレルゲンなどの表示がなくなるわけではありません。また、業務用や卸向け、原料として出荷する場合は、必要な表示が小売向けと異なることがあります。販売の形によって変わるので、早い段階で確認しましょう。

CHAPTER 05ラベルを作る前に確認すること

ラベルは輸出準備の後半の作業です。次のことが決まっていないと、あとから直すことになります。

1
成分がアメリカで使えるか
原材料が変わると、原材料表示もアレルゲンも栄養成分も変わります。
2
どこで、誰に売るか
小売か卸か、ネット販売か、カリフォルニア州で売るかで、必要な表示が変わります。
3
栄養成分のデータがあるか
配合表や分析値など、表を作るもとになる資料が必要です。
4
パッケージの大きさと印刷の予定
使える表の形式と、いつまでに直せるかが決まります。

なかでも最初に確かめたいのが成分です。何を確認するのかは、こちらの記事で解説しています。

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FAQよくある質問

Q

FDAにラベルを承認してもらえますか?

A

FDAは輸入前にラベルを承認していません。規則に合っているかは、自社または専門家に確認する必要があります。

Q

英語のシールを貼れば、日本語のパッケージのままでも売れますか?

A

シールで対応する商品もありますが、必要な項目がそろっていること、日本語で書かれた部分との関係などを確かめる必要があります。

Q

輸入者が作ったラベルなら安心ですか?

A

英語や現地の事情に詳しくても、原材料やアレルゲンの情報が正しく反映されているとは限りません。配合表と照らし合わせて確認しましょう。

Q

味違いやサイズ違いは、同じラベルで済みますか?

A

原材料や栄養成分、内容量が変わるので、基本的には商品ごとに確認が必要です。

Q

ラベルの確認だけを依頼できますか?

A

可能です。ラベルの作成だけ、作成済みのラベルの確認だけ、といったご依頼にも対応しています。

SUMMARYまとめ

  • ✓FDAは輸入前にラベルを承認しない。規則に合っているかは輸出入する側の責任
  • ✓商品名、内容量、原材料、アレルゲン、栄養成分、事業者名と所在地、原産国の表示が必要
  • ✓栄養成分の項目、一食分の量、単位、アレルゲンの範囲は日本と違うので、英訳だけでは足りない
  • ✓不備があると、輸入拒否、回収、作り直しにつながるおそれがある
  • ✓成分と販売の形を決めてからラベルを作り、印刷の前に確認する

ラベルの作り直しは、印刷の前なら費用も時間も抑えられます。印刷する前に、一度確認しておきましょう。

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