近年、Amazonセラーの間で深刻な問題となっている「パテントトロール」。
この存在が年々、我々のAmazon輸出ビジネスにとって大きなリスクになってきています。
今回は、そんな
『パテントトロールの実態そして、『どんな対策をするべきなのか
をお伝えしたいと思います!



■パテントトロールとは?

パテントトロール(Patent Troll)とは、
特許を主に金銭的な目的で利用する個人や企業のことを指します。
彼らは自ら製品やサービスを開発・販売することはほとんどなく、既存の特許を買い取ったうえで、
他社がその特許を侵害していると主張し、訴訟を起こすのが典型的な手法です。

これにより、和解金や損害賠償金を請求することが彼らの主な目的です。



■ターゲットとされる企業とは?

かつて、パテントトロールのターゲットは主に大企業でした。
なぜなら、大企業には高額な和解金を支払うだけの余力があり、
訴訟において簡単に利益を引き出せると考えられていたからです。

しかし!! 

最近ではそのターゲットが大きく変わりつつあります。
今、特に狙われやすいのは中小企業や個人事業主、
つまり私たちAmazonセラーのような小規模な事業者たちとなっています。


なぜかというと、大企業は知的財産部門が充実しており、強力な法的リソースを持っているため、
パテントトロールが訴訟を提起しても、
『和解金や損害賠償金』を得られる可能性が低くなってしまいます。

一方で、私たち中小規模の事業者は、弁護士費用や裁判費用を負担できないケースが多いため、
訴訟になる前に和解を選択せざるを得ないことが多い傾向にあります。
ですので、Amazon上の複数のセラーに対して個別に訴訟を提起し、
比較的少額(数万ドルから数十万ドル)の和解金を請求することで、
結果リスクの高い大企業を相手にするよりも高い利益を得ることができます。


上記のような理由から、私たちセラーはパテントトロールにとってまさに
「格好のターゲット」
となってしまっているのです。



■ターゲットにされる確率は?

パテントトロールが誰をターゲットにするか、その選定基準は公開されていません。
例えば、同じ商品を扱う複数のセラーの中で
「自分だけが訴えられる」といったケースもあるため、
ターゲットにされるかどうかは非常に不確実で、運の要素が大きいとされています。



■パテントトロールへの対策は?

現時点でできる主な対策は、
商品リサーチの段階で「知的財産権侵害の恐れのあるブランド」をしっかり確認することです。

そのブランドの商品を出品しないことはもちろん、商品ページを自身で制作している場合は、
商品名・説明文・商品画像等にも、該当のブランド名などの
記載がされていないか必ずチェックするようにしてください。
これはパテントトロールに対してだけではなく、
正当な権利を行使する企業に対しても必要な対策になりますので、
常に心がけることが必要です。

そして厄介なことに、パテントトロールが新たに特許を買い取れば
「知的財産権ブランド」は追加されていくため、
情報を常に更新し続けることが必要です。

特に近年では、アニメやゲームのキャラクターに関する規制が厳しくなっているため、
十分に注意してください。

パテントトロールだけに限らず、
様々な企業から「知的財産権の侵害」を申告されている
Amazonセラーが年々増えています。

逆に言えば、被害者が増えている分
ネット上には知的財産権に引っかかってしまうブランドの情報が多く転がっているとも言えます。
ですので、仕入れをする前に一度ネット等で調べ、
知的財産権侵害の恐れがあるブランドリストをご自身で作成することをお勧めします。

また、ワールドシフトでは便利なリサーチツール「MES-AI-A」を提供しています。
このツールは、Amazonで売れる商品がリサーチできるだけでなく
知的財産権侵害の恐れがある商品が一目でわかるようになっているので、
自身でリストを作成したりなどの手間を省くことができ、
簡単にリスクを最小限に抑えることができます。

こちらのツールもぜひ活用してみてください!



■注意喚起

現状、弊社会員様においては
「アマゾンから知的財産権に関する警告・それによるアカウント停止」の事例が起きています。
こちらは必ずしもパテントトロールによる影響とは限りませんが、
近年規制が厳しくなったこともあり、件数が増えていますので十分に注意してください。

このような事態が起きた際は、Amazonからの指示に適切に従うことで、アカウントの復旧が可能です。

⚠️Amazonからの警告を放置すると、権利者による訴訟が発生し、
和解金の支払いやそれに伴う対応が必要になることがあります⚠️

実際にアマゾンからの警告を受けてしまった会員様が、数名いらっしゃいますが、
「SHiFT塾」の講師の方々から、情報提供などのサポートを受け、
無事にアカウントを再開できています!

もちろん、警告を受けないことがベストですが、アカウント停止になってしまった会員様は、
講師による力添えが可能な【SHiFTプラン】もぜひ検討してみてください。

※このプランはアカウント再開を約束するものではありませんのでご了承ください。
※初めて弊社のサービスを利用する方は、
 SHiFT塾への入塾が必要となります。その後SHiFTプランの選択が可能です。


皆様のAmazon輸出ビジネスに少しでも役立てればうれしいです!