
アメリカ市場へ参入する際、避けて通れないのが FDA(米国食品医薬品局)への申請。
FDA(Food and Drug Administration:米国食品医薬品局)は、アメリカ国内に流通する食品、医薬品・医療機器、化粧品などの安全性・品質を監督する政府機関です。対象となる製品をアメリカで販売するためには、このFDAへの申請が欠かせません。
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FDA申請は、アメリカ市場で合法的に販売するための必須条件です。これを怠ると、税関で差し止め・廃棄処分や罰金・法的処罰といったリスクにつながります。
しかし、多くの日本企業が「何となく知っているけど詳しくは分からない」という状態で申請に挑み、思わぬトラブルに遭遇してしまいます。本記事では、よくある落とし穴とスムーズに申請を進めるためのポイントを解説します。
目次
- ラベル表示・書類の不備
- 施設登録・更新の見落とし
- FDA申請をスムーズに進めるポイント
- まとめ
ラベル表示・書類の不備
アメリカでは、FDAが定める厳格なラベル表示ルールがあります。食品の場合であれば、原材料一覧、栄養成分表示、アレルゲン情報、製造元情報などを決められた形式で記載する必要があります。カテゴリごとに表示項目が異なるため、基準を満たしていないと輸入時に税関で止められ、販売不可になるケースも。特に以下のようなミスが発生しやすいため注意しておかなければいけません。
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英語翻訳の誤り
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成分・効能表現が不適切な場合、FDAから「誤解を招く表示」と判断され、輸入が差し戻されることがあります。特に直訳では意味が通じなかったり、規制用語と異なる表記になってしまうケースが多いです。
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原料表示の漏れ
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原料の記載漏れは特に大きなリスクになります。特に大豆、乳、小麦 などアレルゲンに該当する成分の未記載は、消費者にとっての安全を脅かす重大な違反となり、即座に差し止めや廃棄処分の対象となってしまいます。
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根拠のない健康効果の表示
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「治療効果があります」「病気が治ります」など、科学的根拠がない健康効果の表現はFDAにより厳しく規制されています。曖昧な効果を謳った場合もNGとなるため、表示内容はエビデンスに基づいた正確なものでなければなりません。
ラベル作成の際には、日本語から英語への単なる翻訳ではなく、FDA仕様に沿ったラベル作成が必須です。
そもそも日本ではOKでもアメリカではNGな成分・表示がある場合も…
日本では問題ない成分や表現でも、アメリカではそもそも禁止・制限されているケースがあります。 禁止成分を含む製品は輸入が認められず、制限成分は使用量・用途・表示内容によっては追加審査が必要です。 輸出前には必ずFDAの規制リストを確認し、成分チェックを徹底しましょう。
施設登録・更新の見落とし
FDAにおける施設登録は、一度登録したら終わりではありません。特に食品を扱う施設は、2年ごとに更新手続きを行うことが法律で義務付けられています。
なぜ更新が必要なのか?
FDAは登録された施設の情報が常に最新であることを重視しています。製造拠点の変更、運営体制の変更、製造ラインの追加などがあった場合、古い情報のままでは安全性の確認ができません。
更新を怠った場合のリスク
期限までに更新を行わないと登録が自動的に失効し、登録が失効した施設から出荷された商品は税関で差し止められ、最悪の場合廃棄処分となります。
FDA申請をスムーズに進めるためのポイント
FDA申請は一見シンプルに見えますが、実際には多くの規制や細かいルールが絡み合っています。事前準備を怠ると手続きが滞ったり、最悪の場合輸入が認められません。
事前調査をしっかり行う
まず、自社の商品がFDAの規制対象に該当するかを確認することが最優先です。
食品・化粧品・医療機器など、カテゴリごとに必要な登録・認証・事前通知の内容が異なるため、該当する規制を詳細に調べましょう。特に輸出を初めて行う企業は、対象成分のチェックを怠ると後で差し止めや追加審査が発生してしまいます。
ラベル作成は米国仕様に
ラベルは単に翻訳するだけではなく、米国の規制に沿った形式・字体・表現方法で作成する必要があります。デザインやフォントサイズもFDAルールに従わなければ差し戻しされる場合がありますので、確認しておきましょう。
最新ガイドラインを確認
FDAの規制は頻繁にアップデートされます。成分の規制基準や、登録・申請手続きの変更などの情報を見落とすと、規制違反になってしまうので、社内で定期的にFDAの公式情報を確認する仕組みを作りましょう。
更新・期限管理を徹底
施設登録は更新忘れが多いですが、怠ると重大なトラブルにつながります。更新期限を早めに把握し社内で共有し、余裕をもって準備を進めましょう。更新時にはガイドラインの変更も併せて確認することが大事です。
専門家・代行サービスの活用
FDA規制は複雑で時間もコストもかかります。専門家や代行サービスを活用すれば、
・手続きの正確性を担保
・トラブル発生リスクを最小化
・申請から販売開始までの期間を短縮
といったメリットがあります。
「人手も時間も足りない」「手続きを間違えたくない」そんな企業様にはFDA登録代行サービスの利用がおすすめです。当社では、FDA登録・ラベル作成・複雑な書類手続きを一括対応し、認証後のAmazon販売まで包括的な支援が可能です。
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まとめ
FDA申請では、登録と認証の違い・ラベル基準・施設更新など、細部まで正しく対応することが求められます。
これらを見落とすと販売停止や大きな損失につながります。事前準備と正しい情報の把握、そして必要に応じた専門家のサポートが成功のカギです。
米国進出を目指す企業は、今すぐ自社の商品がFDA規制に適合しているか確認し、万全の体制でマーケットに挑みましょう! FDA登録方法 FDA認証方法 FDA 費用 FDA 事前通知